教育目標
「きれいな心」「よい頭」「つよい体」
〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
Tel:042-739-8931 Fax:042-739-8929
http://www.tamagawa.jp/academy/elementary_d/
最寄駅●玉川学園前駅(小田急線)より徒歩約10分
歌に始まり歌に終わる一日を、教室や校庭で子供たちと先生たちは一緒に過ごす。
JPクラス、EPクラス
玉川学園の創立者小原國芳が「全人教育」を初めて提唱したのは、1921年に開催された「八大教育主張講演会」だった。全人教育とは「人間文化のすべてをその人格の中に調和的に形成する」ことで、そこから小・中・高の12年間を貫く「12の教育信条」が生まれた。すでに、自ら考え、自ら体験し、自ら試み、創り、行うことを意味する「労作教育」や「国際教育」など現在の取り組みが見通されている。
2021年度から、1~5年生はPrimary Division として、日本語優位のJ P(JapanesePredominant)クラスと英語優位のEP(English Predominant)クラス(旧BLES)に分かれてスタートし、6年生以上は校舎を移動して、Secondary ProgramDivision とIB Programs Divisionのいずれかに進む。
JPクラス、EPクラスとも、毎年学年の始めに、一定の条件をクリアすればどちらへもクラス変更を希望できる。成長する中で好きなことを見つけたり、海外の大学への進学希望を目指したり、自分の個性や目指す方向の変化に合わせて選ぶことができる。
大学までの一貫教育ならではのことだが、公立校からの編入機会も4月と9月に設けているほかに、海外からの転勤やインター校からの転入希望者のためのローリング入試を常時実施している。
英語の力を育てる12年間
1~5年生の校舎には外国籍の先生が20人いて、英語科の授業はもちろん、音楽、美術、体育、理科などを担当。日本語での授業を優先するJPクラスにも一部参加する。
JPクラスは、1年生から毎日英語の授業があり、1クラスを半数(最大17人)に分けて、それぞれ外国籍の先生が担当する。
1年生もいきなり英語しか話さない先生に出会うのだが、大勢いる外国籍の先生と廊下やグラウンドで自然に言葉を交わしているので、子供たちは特別とは思わずに、楽しい授業に引き込まれる。
「いっしょに歌いましょう、名前を英語で書いてみましょう、アルファベットの発音を聴いてみましょうと、とにかく楽しく始まります。耳から入ることを重視して、たくさん聴いて、たくさん歌います。ふだん使っている、色や数字など身近な言葉の英語の発音を聴き、自分でも言ってみる。リズムに乗って動いたり、体を使って表現したりと、ほんとうに楽しそうです」と話すのはJPクラスの英語教科を担当する西脇友美先生。オンライン授業期間も同じように楽しくできたという。
アルファベットの発音を聴き取る学習法を活用することで、1・2年生は五感で英語になじんでいく。イギリス・ケンブリッジ大学刊行のテキストを使いながら、先生と会話をしたり、ゲームをしたりと、「勉強というより、子供たちはやってみることを楽しんでいる」と西脇先生。「書く」が始まるのは3年生からだ。
EPクラスも、とくに1~3年生は土台づくりとしてフォニックスを大切にしている。1・2年生はアルファベットを正しく聴き分け、発音できるようになる基礎づくりから始まる。「3年生後半からは少しずつ複雑な内容も学習するようになり、同じスペリングでも違う音(seaとhead)や同じ音でも違うスペリング(play とrain)があることに気づき、使い分けができるようになります。4・5年生になると教科学習に使う独特な単語を含め、語彙の量を増やしていきます」と話すのは、英語教育を牽引するEPコーディネーターのダミアン・プラット先生。
「大切なのはコミュニケーションのできる英語力です。JPでもEPでも、基礎的会話力の育成を重視しています。英語が聞き取れること、英語で話せる自信をもつこと。それこそが、先へ進む力になります」。
1年生の一般入試に英語のテストはない。英語力が高くてもJPクラスを希望するケースもあるが、そういう子供たちも退屈しない新鮮な知識を得る、変化に富んだ英語の授業が行われている。逆に英語力ゼロからEPクラスに入学する子供もいる。
「家族や友だちとの会話がふだんから豊富なら、初めての英語学習にも意欲的になれるでしょう。学校が好きになってほしい。テストの学力ばかりを見るのは玉川学園の考え方ではありませんから」。JPもEPも目標とする英語力を十分につけて送り出すことにプラット先生は自信をもっている。
コンピュータは21年前から
玉川学園のコンピュータ導入は早く、インターネットで親と子と先生を結ぶ「CHaT Net(Children,Homes and TeachersNetwork)」のスタートは1998年のことだった。
「その年に、6年生と一緒にシンプルなホームページをつくりました。今のように便利なソフトはなく、コンピュータに命令を書き込むのですが、子供たちは英語を習っているのでキーボードが使えましたし、玉川学園にデータを管理する環境がありました」と語るのは溝口広久先生。
子供たちが社会科見学で鎌倉に行き、グループに分かれて別々のコースを歩いて写真を撮った記録を、コンピュータ上で編集して、アップした。
「鎌倉見学後の学習に役立てる情報を、CHaT Netを介して各ご家庭でも閲覧することができました」。
現在「情報」の授業は「学びの技」と名付けて、理数系としてではなく、すべての教科や活動にコンピュータを活用できる学習として展開している。
1 ・2年生は既成のロボットをプログラムで動かす学習で、楽しさを体感する中にも、自分たちで命令を組み、うまく行かなかったらやり直す、共同作業の学びを知る。
3 ・4年生になると、教科で学んでいることの問題解決につながるような活動になる。たとえば、算数の授業で多角形を作図する学習。コンパスを用いて紙に三角形や六角形を描いていくが、正七角形を描くところで、内角の和が割り切れない壁にぶつかり、改めて多角形とは何かと考える。内角と外角を出すことを学んだうえで、精密に計算して作図するコンピュータの利点を知る、といった段階を踏んだ学びを重視している。
保護者とともにネットワーク利用
「CHaT Netでつながっているので、1年生から保護者と一緒にネットワークを使います。学校では、使い方とネット利用のルール、マナーをまず取り上げ、インターネットを使うと色々なリスクがあるということを知識として教えます。みんながコミュニケーションをとって、意見やアイデアを出しながら活動する。これからの子供たちには必要なことですから、どの学年にも最新情報を伝えています」と溝口先生。
安全なネットワーク活用を進めるために、保護者と子供のアカウントをそれぞれが管理して利用する。子供のアカウントからのメール送受信は指導教員とのやりとりから段階的に設定を変更しながら、上の学年に接続していく。家庭ではフィルタリングをかけることや親の目の届く場所でのネット利用などを勧めている。
「教科の中で分類や手順を踏んで、自分で考え、その考えをみんなに伝える。1年生が学園内の『丘めぐり』で、木の実や木の葉を拾い集める中にもそれはあります。英語ができなくては、コンピュータ操作ができなくてはと焦らなくても、子供たちは12年間かけて学んでいきます」。
玉川学園は英語教育もコンピュータ研究も取り組みを始めて長い歴史がある。小学部の教育は、まさにICT(インフォメーションとコミュニケーションのテクノロジー)を持って、世界で活躍する能力を発揮する基礎となる感覚と学力を育む。
設立年 | 1929年 |
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学制 | 共学(男子2:女子3) |
系列校 | 玉川学園(幼稚部、中学部・高等部)、玉川大学・大学院 |
児童数 | 1学年約140名(JPクラス約35名×2クラス EPクラス約35名×2クラス) |
学期 | 1〜5年生:3学期制 6年生:2学期制 |
転入・編入 | 有り |
昼食 | お弁当 |
放課後支援 | 延長教育プログラム(月火木金~18:00 最終お迎え19:00) |
初年度費用 | JPクラス:1,354,620円 EPクラス:1,736,620円 |
進路 | 系列校進学約90% |
学校見学 | 5月17日(月)以降実施予定(要予約) 詳細はHPにてご確認ください。 |
※上記は2021年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2021春号」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。
http://www.tamagawa.jp/academy/elementary_d/