教育目標
「きれいな心」「よい頭」「つよい体」
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校内は自然にバイリンガル
BLESと一般クラスが刺激し合って
2016年4月にスタートした玉川学園小学部のBLES(Bilingual Elementary School)は、1学年2クラス。2018年度になると1~3年生で6クラスに増える。
学校全体の英語環境が充実して好影響が広がっている。
日本語と英語による教科学習
「BLESクラスは、英語を学ぶのではなく、英語で、学ぶという教育のひとつのかたちです。従来からの一般クラスと新たに導入したBLESクラスと、どちらがよいということではなく、英語環境をいつの時期にどのように子どもに与えるかは、ご家庭のお考えや子どもそれぞれの個性とタイミングに合わせて検討していただければと思います」と後藤健教育部長(K‐4)はいう。
玉川学園小学部が文部科学省教育課程特例校として始めたBLESクラスは、英語の授業が1年生から週5時間あり、日本語と英語の両方で指導する分、一般クラスより授業時間数が多く、1年生から1日7時間までの時間割だ。
教科学習で全体の約7割を英語で学ぶが、はじめから十分な理解を図るのは難しい教科もある。そこで算数は、1年生では一般クラスより時間を増やしている。教科書は英語のものと日本語のものを併用し、日本語による指導も行う。
日本語で授業を行うのは国語と社会のみで、国語の時間は一般クラスと同じく週に、1・2年生は9時間、3・4年生は7時間、5・6年年生は5時間行う。
また、希望者のみを対象にスタディホール(SH)という学習サポートの時間を8時間目に設けて、すべての教科で十分な理解ができているかどうかを確認しつつ、個別指導で学習を徹底する。
国際バカロレアクラスへBLESから進む12年間
2021年にはBLESクラスの初年度生が6年生になる。その時点で、国際バカロレア(IB)クラスのMYP(MiddleYears Programme)に移行する予定だ。そこで5年間、続いてDP(Diploma Programme)で2年間を学び、12年間が修了する。幼稚部3年間のBLES‐Kプログラムから数えれば15年間を通貫するバイリンガル教育だ。
DPは日本の高等学校課程修了と同等の国際資格であり、日本を含む世界トップクラスの大学入学資格として認められる。
玉川学園が国際バカロレア(IB)プログラムを導入して10年が経ち、すでに海外の大学への高卒現役合格率11・9%(2016年実績)と成果をあげている。この数字は今は首都圏で2位だが、次の10年で飛躍的に伸びることだろう。
玉川学園の国際交流には長い歴史があり、学園国際交流センターが40ヵ国170校以上の交流校の窓口として機能している。小学部でも毎年、海外提携校との交換訪問やテレビ会議システムを使った交流、海外からの留学生受け入れも積極的に行っており、日常的に国際交流が行われている。また、国際規模の私立学校連盟「ラウンドスクエア」の正式メンバー校として2016年の2月にはオーストラリア・アジア地域の代表者会議のホスト校を務めるなど、世界の教育ネットワークに積極的な役割を担っている。
BLESクラスが外国人教員のクラス担任(日本人教員と2人制)や専科教員を大幅に増やすことができるのも、一朝一夕ではない積み重ねに裏付けられている。
3年目を迎える2018年は、クラス担任6、コーディネーター1、音楽2、体育1、美術1と、常勤する外国人教員が10名に及び、加えて、一般クラスを指導するELF教員も常時2名入る体制だ。英国、米国、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン等多彩な出身地からやって来た外国籍の教員・講師がそろう。
英語にも異文化にも子どもたちは慣れっこ
外国人教員による指導は一般クラスでも行われ、子どもたちはみんな、外国人にも英語にも親しんでいる。英語は週2時間(5・6年生は3時間)、音楽、体育、美術の授業も英語教員による指導が入る。幼稚部でも英語に触れる時間を増やしており、BLES‐Kプログラムでは英語を聴く・話す時間を、年少で3割、年長で5割程度取り入れているので、幼稚部・小学部で子どもたちが英語に接する機会はかなり多い。
「日本語で学ぶ一般クラスの子どもたちも、いずれ英語が必要になることは明らかですから、英語に慣れ、学ぶ下地をつくっておくことは大切だと思っています。BLESができたことで英語が身近になりましたから、英語を使う能力を持つ魅力もわかり、関心も高くなっています。これまでも小学部からIBクラスに進学する子どもたちはいましたが、今は、何年生からでもBLESへの移動を希望できます。中学年になって、興味が湧いたならBLESやIBを検討しても遅くありません」と後藤部長はいう。
2017年春、1年生修了後にもBLESと一般クラスの間で移動はあったが、子どもたちはスムーズに新クラスに溶け込んだという。自分を大切にするとともに他の人を尊重できるオープンマインドが、バイリンガル教育の垣根を低くしている。
個性を伸ばす学びで放課後も充実した時間
「子どもたちにとって、学校は学ぶことが楽しい場所であることが一番です」と後藤部長はいう。
教室には常に先生がいて、ピアノがあって、各教室の隣には図書コーナーがあり、ちょっとした時間でも本や辞書を手にすることができる。低学年校舎では授業の始まりや終わりを告げるチャイムが鳴らない。子どもたちが自分の意思で行動するためであり、教員がフレキシブルに授業時間を扱える効用もあるという。
「全人教育」の理念を打ち立てた創立者、小原國芳の至言のなかに「any time の教育」、「anyplace の教育」という言葉がある。それは、小原の唱えた「12の教育信条」の中で、生活教育、人間教育の大切さを説く「24時間の教育」と地球のあらゆる場所で行える教育を目指す「国際教育」として記されている。
まさに、この理念が「延長教育プログラム」に生きているのではないだろうか。このプログラムは教科学習は学校で完結するのが好ましく、そのために十分に指導する時間をとろうという視点から始まった。それは、家庭では家族との会話や娯楽をともにする時間を大切にできるように、多忙な保護者を支援する側面も持っている。
対象は1~4年生の希望者。3時45分から1コマ1時間を2コマ設けているので、2コマ取ると17時55分に終わる。保護者の都合に合わせて最終下校は19時まで可能。
内容はSHと講座の2種類あり、SHは自学自習をサポートする時間で、小学部の教員が中心になって、質問を受けたりわからないところを指導する。講座は、レゴR教育、そろばん、英語、音楽、サッカー、水泳、バレエ、チアダンスで、それぞれ専門講師が指導する。また、一般クラスの1年生を対象に、25分間の毎日英会話のクラスも設けている。
BLESクラスは7時間まであるので、延長教育プログラムは後半の1時間のみ希望することができる。
学園全体から協力を得られる体制が整っている玉川学園ならではのリソースを最大限に生かした、質の高いプログラムの提供が、より豊かな学校生活を実現している。
今、小学部が掲げるのは、大学で求められるスキルを身につける、という一見、遠い目標。一貫教育の利点を生かして、時間をかけて広く深く人間性を磨き、学ぶ能力を高めていく。まさに学びはいつでもどこでも、どこまでも継続している。
設立年 | 1929年 |
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学制 | 共学(男子4:女子6) |
系列校 | 玉川学園(幼稚部、中学部・高等部)、玉川大学・大学院 |
児童数 | 1学年約140名(一般クラス約35名×2クラス、BLESクラス約35名×2クラス) |
教職員数 | 67名(2017年度現在) |
学期 | 1〜4年生:3学期制 5・6年生:2学期制 |
昼食 | お弁当 |
初年度費用 (2017年度) | 一般クラス:1,337,000円 BLESクラス:1,691,000円 |
進路 | 系列校進学約90% |
学校見学 | 月・水・金 10:30~11:30(要予約) |
玉川学園展 | 2018年2月24日(土)・25日(日)*入試相談実施 |
※上記は2018年1月時点(冊子「スクールダイヤモンド2018年新春号」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。