青山学院初等部

 教育理念  
青山学院教育方針にもとづいて、神さまから与えられた賜物を活かし、感謝の心をもって祈り、神と人に仕える人間を育てる

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言葉でつながる学校、家庭、周囲の人たち
すべての体験が学習となり
友だち同士の学び合いに実を結ぶ

自分の言葉を増やす

 初等部の国語では学年ごとに「毎月の詩」をとり上げ、声に出して覚え、鑑賞する。1年生は耳から入る担任の先生が読む声について音読することから国語教育が始まる。

 季節感を知り、詩のリズムを感じとり、少し難しい漢字を覚えて、使える言葉を増やす。年間11編を6年間続けた成果は、教養の土台ともいえる。

 日記はほぼ毎日書き、担任と家庭とでコメントを記し、三者をつなぐコミュニケーションツールとなっている。まさに「家庭と学校が両輪になってお子さんを支えましょう」という初等部の方針によって成立している。

 学期に1回は、作文を書く。自分が経験したこと、そこで感じたこと、そこから得たことを作文にするのが原則。テーマの立て方、書き方の決まり、工夫のヒントをあらかじめ学習したうえで、書き始める。鉛筆で清書したものを、学年ごとに1冊にまとめる。子どもたちは、友だちの作文を読んで体験を分かち合う。

「日記や作文と、それに書き添えられたおとなの感想もオープンですから、子どもたちは書き手の思いと読み手の思いを共有します」と国語の田中和美先生は話す。

国語の教材と文集

生涯役立つ『国語のしおり』

 1〜3年生は週1回、読書の授業がある。本を読むこともひとつの体験であり、物語の主人公の経験をなぞることや、あらゆる知識を自分のものにすることができる。

 学習センター(図書室)は、図鑑やノンフィクション、日本・外国の文学など、さまざまな本に出会う場所として読書環境が整備されている。

 そのひとつが『本は友だち』というリスト。学年に合わせて、およそ50~100冊の本をリストアップし、半分くらいは完読を目指すよう指導している。夏休みの前には、低・中・高学年別に、新刊を紹介する冊子『けやき本のたまてばこ』を配付する。

 国語の独自教材『国語のしおり』は、教科書の「言葉のきまり」に記載されている言葉の種類や文法などの内容を系統的にまとめて冊子にしたもの。作文や説明文を書くとき、読解に迷うときなど子どもたちは折に触れて活用している。「わからなくなったら『国語のしおり』を見る」と、中等部へ進んでからも愛用されているという。

「正しい言葉づかいを身につけることで、話し手、書き手の言葉を、自分はどう受け止めているのかを考えるようになります」と田中先生はいう。

相手を受け止め、自分を伝える

「相手を受け止め、自分を伝える」ことは、英語も同じ。1年生の最初の授業から先生の英語に応じて英語を口にする。Thank you やGood morning などカタカナで知っている言葉を使う場面から、次第に聞いたことがない、意味がわからない、発音が難しいといった言葉が出てきても、子どもたちは意欲的に乗り越えていく。

「自分の気持ちや欲求を伝えられることは自己実現の第一歩です。それを受け止めてもらえることが自己肯定感につながります。ひとりの小さなつぶやきを先生が掬い上げていたものが、2年生になると子ども同士で伝え合えるようになり、文章で話す、丁寧語で話すといった、伝わる言葉づかいも覚えます」と英語の合田紀子先生は語る。

「Thank you のほかにMerci や謝謝など各国の言葉を探してみようと提案すると、子どもたちは張り切って見つけて使ってみます。たくさんの言葉を交わすたびに、思いやり、認め合い、支え合う人とのつながりがつくられていきます」

田中和美先生

合田紀子先生

古川武治先生

世界共通の活動を通して

 さりげなく、グローバルな視野を広げていく英語学習は、随所にある。

 歌、ダンス、リズム遊び、劇、アートなど世界共通の表現活動で子どもたちは楽しく英語表現を身につける。

 国際的な活動も多彩で、例えば、初等部では、毎月の献金でフィリピンの子どもたちの生活を支える活動を行っている。金銭的な支援だけではなく、5年生児童有志が現地を訪問し、実際の生活を体験するプログラムを実施している。これは青山学院の初等部から大学までの一貫教育を体現するプログラムで事前学習から共に学び合う。

 ほかにも、オーストラリアホームステイ、イングランドサマープログラムがある。6年生のグローバルデーは、アメリカンスクールの生徒と先生方が来校して一緒に授業を受ける。こうした多彩な交流は英語を使う姿勢をつくり、人と交わることへのためらいを無くしてくれる。

 

情報の授業

紙と鉛筆もタブレットも

 どの教科でも教材や指導法にコンピュータをとり入れている。初等部の1・2年生は〈聞く・書く〉を紙と鉛筆で学び、3年生からタブレットを手にとる。学校指定の機種にフィルタリングソフトで保護・管理したタブレットを、各人が1台購入して、家庭と学校で利用する。

 操作とソフトの使い方を覚え、5年生になるとどの教科でも十分に活用できるようになる。「自分専用のタブレットをもち、コンピュータスキルが高まることは、学びを広げます。オンラインで教材や課題をやりとりして、自習をしたり、練習を重ねたりと個々の学びを深めることもできます」と情報教育を担当する古川武治先生はいう。

 情報の授業を覗くと、紙に手書きで図解している子どももいれば、タブレットでグラフをつくっている子どももいる。

「考えながら鉛筆で書き進めたいときも、画面上で作図するときもあるでしょう。自分がやりやすいように、そのときどきで使い分けています」

 古川先生は、インターネットを利用する際、毎回安全な活用法を、子どもたちにくり返し伝えている。調べ学習においては、信頼できる書籍・法人のホームページ・公的機関の公開資料などを情報源にするとともに、新しい情報かどうかの確認を促す。

「判断する力を身につけなくてはいけません。何事にも通じることですが、便利だからと使う前に、信頼できる情報かどうかの判断は、自分ですることが大事です」

 21世紀の情報ツールについて、機会をとらえて、良い面と悪い面、安全性と危険性の指導を欠かさない青山学院初等部の慎重な姿勢が見える。

School Data
設立年 1937年
学制 共学(男子1:女子1)
系列校 青山学院大学・大学院、高等部、中等部、幼稚園
児童数 1学年128名(32名×4クラス)
授業日 月~金
学期 3学期制
昼食 給食週4日(木曜は特別ランチまたはお弁当)
初年度費用 1,593,000円
転入・編入 欠員が出たときにHPで案内
進路 系列校推薦進学
学校案内 学校HPをご覧ください。
オープンスクール 学校HPをご覧ください。

※上記は2023年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2023年」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。

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