聖ドミニコ学園小学校

 教育方針  
よく生き、そしてたくましく生きる力を育て
愛し愛される子どもに

〒157-0076 東京都世田谷区岡本1-10-1
Tel:03-3700-0017  Fax:03-3707-9298
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最寄駅●用賀駅(東急田園都市線)、二子玉川駅(東急田園都市線・大井町線)より徒歩20分

人を思いやる気持ちは、人のために生かされる力を育む

自分は愛されている、気持ちも考えも受け止めてくれる。愛される安らかな環境が愛する人への成長を導く。

山下浩一郎学校長

時間をかけて対話を

「子どもの話に耳を傾け、子どもの気持ちに寄り添って話す。私たちの子どもたちに接する日々の姿勢です。子どもたち同士の意見が分かれた時も、時間を十分にとって双方が対話することによって解決の道を探します」と話すのは、山下浩一郎学校長だ。

 山崎昭彦先生が学園長専任になられた後を受けた山下先生は、「校名となっている聖ドミニコは13世紀に活躍した人で、修道士のころに神の御言葉を聴いてもらおうと、まず相手を理解するところから始め、互いに考えを聴く対話を重ねて布教しました」と続ける。

 けんか両成敗で「ごめんね」と言い合ってその場を収めてしまうのではなく、なぜけんかになったかを振り返る。自分はなぜいやだと感じたのだろう、相手はどんな気持ちだったのだろうと思うことによって、自分の全部が良いわけではないし、相手の全部が悪いわけでもないことに気づく。お互いに相手の気持ちを思いやり、対話をして和解する。

 この経験はやがて、対人関係にとどまらず、さまざまな事象に発生する課題の解決に直面したときに生きる。人格形成の基盤となる年ごろだからこそ、理論的にも心情的にも納得するまで対話することに時間をかける。

聖堂朝礼でのお祈り

何のために「よく生きる」のか

 小学校の教育方針「よく生き、そしてたくましく生きる力を育て、愛し愛される子どもに」は、先ごろ亡くなられた前学園長のメール・マリア・トマシナ宮城先生が学園の理念を小学校向きに言葉にされたものである。

「キリスト教には『他者のために』という考え方があります。自分のためだけではなく、人のために何かをしたいと考えられる生き方が『よく生き』に込められています。『たくましく生きる』は、何があっても自分を見失わずに、自分で決断する行動力をもつことです。学校でたくさんの人と交わり、助けられる日々のなかで、愛されている自分、ひとりではない自分の存在を感じるようになります」と山下先生はいう。

 小学校の一日はお祈りで始まり、お祈りで終わる。毎週木曜日の聖堂朝礼では、高学年児童がお祈りのリードをし、全校生に語りかける。それを受け取る他の児童は、自然に人の心に寄り添う気持ちを育んでいく。

 1・2年生は日常生活の中で身近な自然や人に関わる楽しさを体験し、生活や学習の基礎基本を身につけていく。中学年からは学習・活動が個からグループになり、高学年は学校全体のために働き、社会への視野を広げるようになる。学園の歴史が重ねてきた、数々の学習を通して身につく「思いやり」こそが、生きる力となる。

10教科の専科授業

 宗教・英語・フランス語・作文・書き方・体育・ダンス・音楽・図工・理科の10教科は、山下先生の担当する宗教以外は、専科教員によって授業が行われる。

 1年生から英語週2時間、フランス語週1時間の授業は開校以来の伝統であり、子どもたちは世界には多くの国があることに無意識に気づく。書き方の授業は2・3年生が対象で、正しい漢字を習得する。6年間通してある作文の授業はその成果を文集に編む。

「教科の基礎基本を身につけつつ、根底にあるものをとらえる授業ができるのは、開校以来、一貫した教育環境があるからです。一人ひとりが愛し、愛される存在として成長することはとても大切なことです。それによって『自分のためだけではなく他者の役に立つため』という基準をもって自分の選んだ道を進むことができます」。

 山下先生は、子どもたちにインプットされた言葉が、やがて自身でその深い意味を考えるときが訪れ、よき人生のベースになることを願う。

School Data
設立年 1954年
学制 共学(男女比1:4)
系列校 聖ドミニコ学園幼稚園、聖ドミニコ学園中学高等学校
児童数 1学年80名(2クラス)
授業日 週5日制
学期 3学期制
昼食 月・水・金曜は給食、火・木曜はお弁当
転入・編入 ご相談ください
初年度費用 1,054,400円
進路 女子 系列校進学80%、男子 他校進学100%
学校案内 2022年度の行事については、公式ホームページでご確認ください

※上記は2022年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2022年春号」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。
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