教育方針
よく生き、そしてたくましく生きる力を育て
愛し愛される子どもに
〒157-0076 東京都世田谷区岡本1-10-1
Tel:03-3700-0017 Fax:03-3707-9298
http://www.dominic.ed.jp
最寄駅●用賀駅(東急田園都市線)、二子玉川駅(東急田園都市線・大井町線)より徒歩20分
「みんなで一緒にいただきましょう」
体と心の成長をもたらす食事の時間
愛情が込められた給食とお弁当
食事をとるたびに、人は生きていることを確認する。
週3回の給食と2回のお弁当
「目黒の聖ドミニコ修道院の一室で小学校がスタートした当時に、シスターたちが『一緒にいただきましょう』とおっしゃったのが給食の始まりでした」と山崎昭彦校長は言う。
現在地に移転後も、週5回、厨房でつくられた給食が提供された。それが週3回になったのは「お弁当は、おうちの人の愛情を思いながら味わえる食事。それも大切ということと聞いています」と話すのは栄養教諭の滑川洋子先生だ。
“みんなで一緒にいただく食事”として、学校生活のなかに食事の時間がしっかりと位置付けられている。ランチルームでは学年全体や異学年で大きなテーブルを囲み、会食する。教室に届く給食には、滑川先生のお手紙が添えられている。そこには、今日のお米の産地はどことか、野菜はどういう調理をしているなどが書かれている。また、滑川先生は毎日、どこかの教室で子どもたちと一緒に給食やお弁当をとって、調理員が苦心したことや栄養価の話をする。料理の向こうには、調理員たちや流通・生産者の存在があること、そのそれぞれの思いが、子どもたちに伝わる。
教室でもランチルームでも、子どもたちは各自が持参するランチョンマットとカトラリーを整え、エプロンを着用する。食器にプラスチック製は用いず、陶製の皿や小鉢などを献立に合わせて使い分ける。
「食事は心も育てる」という考えのもとに、教員が食事の時間をリードする。子どもたちも、苦手なものにしり込みする友だちを励ましたり、お代わりしてもいいかなと周りに配慮する。また、残したものはごみになると聞いて、環境問題に気づくなど、学習につながることも少なくない。
「子どものころの食体験はずっと残り、心の成長につながります。日本食を基本に、世界の味を取り入れて味覚を育てることも意識しています」と、給食が大好きでこの道を志したという滑川先生は、食を通じた教育の可能性に力を込める。
英語科のインターナショナルアワーに訪れるゲストをおもてなしをすることもある。「駐日ペルー大使を迎えた日は、ペルー料理の給食が出ました。随行の運転手さんが『お母さんの味です』と涙ぐまれたことを、後日子どもたちに話したところ、子どもたちはとても感動しました。自分にも同様の気持ちが湧いて『食べることは生きること』と実感したのでしょう」と山崎校長。まさに食事は生きた教材であり、学ぶことは生活全体に関係する。
ドミニコバーグを考案
毎年、1年生の保護者を対象に給食勉強会を開く。滑川先生が学校の給食の内容、初めてのものや苦手なものはひと口でもいいから食べて、6年生になるころには出されたものが全部食べられることをめざしましょうと話す。「お弁当にも苦手なものを1つは入れてください」とお願いもする。そして、子どもたちには教室で「あなたのことを考えて入れてくださっているのよ」と話すという。
偏食や小食に悩む家庭には個人面談で一緒に解決策を探り、アレルギーがある場合は毎月情報交換を行う。
滑川先生は、調理や献立づくりでも、新しいことに取り組む。「ドミニコバーグ」という一皿がある。それは、奉仕の時間に、苦手な食材もハンバーグに入れれば食べられるという、ランチルーム班の子どもたちのアイデアから生まれた。パプリカやヒジキが入っている。
献立は旬のものを中心に、季節や行事にも配慮する。4、5年生の林間学校や6年生の修学旅行の前の給食では、その土地の特産物や郷土料理などを取り入れている。子どもたちは、美味しく楽しく味わいながら風土や歴史を学んでいる。ドミニコ学園の食文化を感じさせる給食だ。
設立年 | 1954年 |
---|---|
学制 | 共学(男女比1:4) |
系列校 | 聖ドミニコ学園幼稚園、聖ドミニコ学園中学高等学校 |
児童数 | 1学年80名(2クラス) |
教員数 | 32名 |
授業日 | 週5日制 |
学期 | 3学期制 |
昼食 | 月・水・金曜は給食、火・木曜はお弁当 |
初年度費用 | 1,054,400円 |
進路 | 女子 系列校進学80% 男子 他校進学100% |
学校案内 | 2019年度の行事については、学校公式ホームページでご確認ください |
※上記は2019年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2019年春号」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。