品川翔英小学校

 教育方針  

知性が世界を広げる、感性が希望を育てる、
健全な体で未来へ踏み出す

〒140-0015 東京都品川区西大井1-6-13
Tel:03-3774-1157
https://www.shinagawa-shouei.ac.jp/primaryschool/

 

最寄駅●大井町駅(東急大井町線、JR京浜東北線、りんかい線)よりスクールバス(5分)、徒歩(10分)/西大井駅(JR総武線快速・横須賀線・湘南新宿ライン・上野東京ライン)より徒歩(5分)

明治時代から続く理念や伝統を守り
頭・心・体のバランスのとれた教育で
生きる力を養い未来を育む

英語の授業

「日本一小さな学校」として誕生

 港や空港が近く、多数の国際企業が集まる品川エリアに位置する品川翔英小学校は、JR西大井駅から徒歩約5分の小高い丘にある。正門をくぐると、幼稚園と小学校の校舎のほか、真新しい中学高校の校舎や人工芝のグラウンドが広がる。

 学校のルーツは1932年、小野安之助・進子氏が創設した京南家政女学校に遡る。1948年、小野時男氏が現在の地に幼稚園を開設。その卒園生の保護者の要望に応えて小学校を開設した。当初の児童数はわずか9名。それでも「一人ひとりの個性を伸ばし、能力に応じた高度な教育を施す」という高い理想を掲げ、「日本一小さな学校を作る」と開校した。

 幼稚園から高校までがそろう総合学園となった小野学園は、2020年、校名を「品川翔英」に改称。この校名には、「品川から世界へ、未来へ、英知が飛翔する」という小野時英校長の思いが込められている。「小学校は創立から90年以上たちましたが、ずっと卒業生やその保護者、地域の人々に支えられ、学校を守り続けることができました」と歴史を振り返る。

3つの力をバランスよく育む

5年生図工。iPadでマイキャラを撮影しているところ

 小学校の教育方針は「知育(頭)・徳育(心)・体育(体)」の3つをバランスよく組み合わせた人間形成にある。世界に通用する「知性」、人として大切な「心」、粘り強く継続できる「体力」を身につけることを基本としている。

「知性」は、教科書のほかにオリジナルテキストを使った独自のカリキュラムで学力向上に努めている。日々の授業では学級担任のほか、英語や高学年の理科や算数などでは、より深く学習できるように教科担任制をとっている。

 英語は1年生から週2時間、日本人教員とネイティブスピーカーのペアで行われる。授業はほぼオールイングリッシュで聞く、話す、読む、書くの4つの技能を伸ばしていく。

 5年生の図工では、独自ストーリーで動画を作る「マイキャラを動かす」という授業がある。紙粘土で作ったキャラクターを水彩画やクラフトで工夫した背景の前で動かし、iPadで撮影。映像をコマ送りで再生し、動画を作成する。子どもたちは想像力を膨らませながら世界観を形にし、作品づくりに没頭する。このように授業で1年生からiPadを使い、ICTツールやプログラミングのスキルを身につけ、将来に役立つ力を育んでいる。

 学校生活や行事では、仲間と一緒に活動する喜びや達成感を学び、「心」を育てていく。縦割りで行う部活動や奉仕活動は、社会性や自主性を大きく育てている。「6年生送別会」では、お世話になった卒業生へ感謝をこめて劇の発表をし、仲間と協力して取り組むことの大切さを学ぶ。練習をする2年生は、台本に沿ってセリフや動きを確認していた。担任の坪井瑞来先生は、子どもが自ら考え、行動できるように「活動中はできるだけ直接的な指示を控え、子どもたち自身の気づきを大切にしている」という。「本番では一人ひとりが輝くことを心から願っています」と期待を寄せる。

 頭と心を支える健全な「体」は、「縄跳び大会」や「10分間走」などの運動を通じて育まれていく。縄跳び大会は、学年ごとの目標に向かって努力しながら体力増進をはかり、粘り強く取り組む姿勢を養う。毎週水曜の20分休みにグラウンドを走る10分間走は、継続する大切さや目標に向かって努力する意欲を高めている。こうした活動は、秋季大運動会や1000m走記録会や林間学校での登山に向けた体力増進などさまざまな場面で生かされ、未来に踏み出す力になるだろう。

2年生の劇の練習

人工芝のグラウンドで遊ぶ子どもたち

刺激し合って成長する40人学級

 小学校のクラス編成は、各学年ともに1クラス40人の定員。児童数が35人を超えると担任を二人にし、50人を超えると2クラスに分けて、目が行き届くようにしている。さらに、担任のほか1学年当たり7〜8人の専任教員が授業を担当し、教員間で一人ひとりの児童のさまざまな状況を共有しながら指導に当たっている。

 「児童同士が切磋琢磨し、互いの能力を高め合えるのが40人学級のメリットです」と副校長の山﨑哲先生はいう。また、坪井先生は「クラスの人数が多いほど、たくさんの意見に触れる機会が増え、コミュニケーション力や協調性が養われます。学習面では、特に中レベルの児童の学力向上に注力し、クラス全体の学力が向上しています」と説明する。

時代の変化に合わせる教育改革とは

 品川翔英小学校では、約85%の児童が中学受験に挑戦し、難関私立中学校へ高い合格実績を出している。6年間の授業時間は、文部科学省が定める標準授業時数を大きく上回る。これは約1年分の先取り学習時間に相当し、6時間目や7時間目の授業、放課後30分間の「小野時間」で確保している。

小野時英校長

 下校後のアフタースクールも充実している。平日19時まで利用可能な「小野の子(学童)クラブ」を始め、ピアノ、水泳、ロボット教室など、バランスよく習いごとを学内で受講できる。

 中学受験を目指す場合、品川翔英中学校への内部進学を確保しながら、他校への出願も可能で、安心して上位校を狙うことができる。

 2024年度からは、学校内の学習のみで偏差値65を目標とする教育方針へシフトし、新たな改革が進む。

 1年生から保護者が進路や学習について相談できる「進路指導室(仮称)」を新設する計画もその一つだ。立案した鈴木桂先生は、高学年クラスを担任している中で、多くの保護者が児童の将来の進路に不安を抱えていることを知り、それに応える形でこの相談窓口の開設に至ったと説明する。

 「進路指導室では中学受験に関する情報、学習の悩み、塾選びから、日常の生活や発育発達など、保護者がもつ不安に幅広く寄り添うことを目指しています」と鈴木先生。

 小野校長は、未来で活躍する人材を育むには、人間の基礎を作る大切な児童期に、小学校という集団生活の中で十分に社会性を身につけることが重要だと強調する。「本校は、頭、心、体のバランスのとれた教育を理念として、時代に応じた新しい取り組みを進めてきました。理念と伝統を保ちながらも、時代の流れと要請に適応し続ける学校でありたいと考えています。すべて子どもたちのため、彼らの未来のためにも、柔軟に変化していきたいと思っています」。

School Data
設立年 1948年
学制 共学(男子1:女子1)※年により変動
系列校 品川翔英中学校・高等学校、品川翔英幼稚園
児童数 268名(1学年40名  3年生のみ2クラス)
授業日 週5日制
学期 3学期制
昼食 お弁当(希望者にはお弁当給食)
放課後支援 小野の子クラブ(19時まで)
初年度費用 1,376,000円(2023年度参考)
進路 系列校進学17%
転入・編入 応相談
学校案内 学校説明会、ナイト説明会、入試説明会 HP上でお知らせ

※上記は2024年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2024」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。
https://www.shinagawa-shouei.ac.jp/primaryschool/

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