成蹊小学校

 教育目標  

ゆとりある学校生活の中で個性的な子どもを育てる

 

〒180-8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1
Tel:0422-37-3839 Fax:0422-37-3861
http://elementary.seikei.ac.jp/
最寄駅●吉祥寺駅(JR中央線・総武線〈東京メトロ東西線〉、京王井の頭線) より徒歩約15分、バスで約5分

校名に込めた不滅の理念に基づく教育

多くの人に慕われる人物になりましょう

吉祥寺駅からおとなの足で15分。歴史を刻む木立に囲まれた、小学生から大学院生までが学ぶワンキャンパスには人と人の温かい交流がある。

大場 繁校長

挨拶は人を思いやること

 「桃李ものいはざれども下おのづから蹊を成す」。この司馬遷の『史記』の一節から、創立者中村春二は「成蹊」の校名をつけた。桃や李(すもも)は何も言わないけれども、美しい花やおいしい実にひかれて人は集まり、樹下に「こみち」ができる。桃李にたとえたのは徳のある人物。蹊は小さい道。優れた人の下に人が集まり、道をつくっていく。「成蹊」の名には、子どもたちにそういう優れた人になってほしいと願いつつ教育をしていこう、という意味が込められている。

「校名をはじめとして、春二先生の残した理念が今の時代、ますます輝きを増していることを、私たちは心強く感じます」と大場繁校長はいう。

 2015年、創立100周年記念公開研究会の基調講演に成蹊小学校を訪れた、故・渡辺和子氏(ノートルダム清心女子学園理事長=当時)は、母校である成蹊小学校の子どもたちの様子を見て、「今も挨拶をきちんとして、人を思いやる精神を脈々と受け継いでいるのはうれしいこと」と述べたという。

 成蹊の子どもたちは、毎朝少なくとも三度挨拶をする。校門のところで守衛さんに、玄関のところで校長先生に、教室に入って担任に。ほかにも吉祥寺周辺で子どもたちの挨拶する姿をよく見かける。利用する路線バスで運転士に「お願いします」「ありがとうございました」といって乗り降りしているし、駅前で交通整理をしている人にも挨拶している。

「挨拶という形から入ることで、まわりにいるみなさんは大事な人なのだと気づき、その人たちを思いやる心が育つのです。人にどう気持ちを伝えるか。ささやかな挨拶の習慣ですが、積み重ねることで大きな力になるのです」(大場校長)

こみちの授業。畑の水やり

体験が生きる時代に向けて

 授業は低学年から専科制を導入。また、5年生からは国語・社会・算数・こみちの4教科は各学級担任がいずれかの1教科を学年内の全クラスで担当する学年内完全教科担任制を実施し、より専門性の高い授業を行う。

 こみちは体験学習や表現活動など多様な学びをする時間だ。3年生からはパソコンやインターネットの基礎技術も習得する。

 しかし、大場校長は「ICT教育も大事だが、熟考して進めていく必要がある」という。「ゲームに限らず学習用にもIT機器が普及しています。それが楽しいのはよくわかるし、使いこなす力をつけることも必要です。ただ、機器操作では、生身の人間同士や生き物とふれあう体験にはつながらないことも知っていなくてはなりません」

 子どもたちには手間を掛けて喜びを知ってほしいという。そのひとつが、百人一首百首を覚えること。意味を理解せずに覚えたものも、中学に進んで古典の授業が始まるとその重要性に気づくという。

 現在、総合学習の時間に当てている「こみち」の起源は、創立以来の園芸の時間にある。今もこみちのプロジェクトのひとつである栽培学習はとても手間のかかる学びだ。種を蒔き、育て、収穫し、調理して、戴くまでにかかわる。役割を全うしようと雨の後でも水を撒く1年生も、6年生になるころには畑の状態で水撒きの量を調整するようになる。体験して肌に感じて得るプロセスが成長であり、観察、思考、実行の力になる。

「ご家庭でのお手伝いも、頼む人と頼まれた人お互いの心づかい、相手の希望に合わせるしなやかさ、また、そこに生まれる会話や、ともに過ごす濃密な時間といった、子どもの心が安定する要素が詰まっています。そこから、ちょっと難しいことにも挑戦してみようとする意欲が芽生えます」(大場校長)

 成蹊小学校が求める「自奮自発の精神の涵養」は、自分からやってみようとする強い気持ちを育てること。挨拶など体験を通した学びが心の教育につながり、たくましさを育てていく。

School Data
設立年 1915年
学制 共学(男子1:女子1)
系列校 成蹊学園(成蹊大学、成蹊中学・高等学校)
児童数 1学年112~128名
教職員数 49名
授業日 週5日制
学期 3学期制
昼食 給食
初年度費用 1,373,720円
進路 ほとんどの児童が成蹊中学校へ進学
学校説明会・オープンスクール 成蹊小学校HP上でお知らせ

※上記は2018年1月時点(冊子「スクールダイヤモンド2018年新春号」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。

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