教育方針
知性が世界を広げる、感性が希望を育てる、
健全な体で未来へ踏み出す
〒140-0015 東京都品川区西大井1-6-13
Tel:03-3774-1157
https://www.shinagawa-shouei.ac.jp/primaryschool/
最寄駅●大井町駅(東急大井町線、JR京浜東北線、りんかい線)よりスクールバス(5分)、徒歩(10分)/西大井駅(JR総武線快速・横須賀線・湘南新宿ライン・上野東京ライン)より徒歩(5分)
3年生算数の授業(発表準備のグループワーク)
新たな学びの形を探る
品川翔英小学校は、長年にわたり、品川の地で個性を尊重する教育を展開してきた。創立当初は女子校としてスタートし、その後、小学校を新設。男子は卒業後に他校へ進むという形が続き、進学を希望する男子児童のサポートに力が注がれるようになった。やがて体系的な進学指導が整い、今では「受験に強い学校」としての確固たる地位を築いている。しかし2024年、この伝統に新たな変革が加わろうとしている。
「中学受験に強いだけの学校でいいのか─。私の中で、ずっとその問いがありました」。
品川翔英の新たな舵取りを任された柴田哲彦校長は、そう切り出す。
「確かに、優れた学力を持ち、中学受験で成功する子どもたちは多くいます。しかし、教育は“結果”だけを求めるものではありません。小学校の6年間は、子どもたちが最も多感で、いろいろなことに興味を持ち、試し、学び、失敗する時期です。この時期に、どれだけ多くの原体験を積めるか。それが、中学や高校に進学し、本格的に学ぶときの土台になります。何かに夢中になった経験、自分で考えた経験、自ら問いを立て、探究しようとした経験。そうした学びがあってこそ、子どもたちは未来に向かって自分の道を切り拓いていけるのです」。
これまでの品川翔英は、受験を目指す子どもたちに向けた進学指導を強化してきた。しかし、それだけで本当によいのか。柴田校長が目指すのは、「学力を高める」だけではなく、「学ぶことを楽しめる子どもを育てること」だという。
「私がこれまで多くの卒業生を見てきた中で気づいたのは、成功するのは“学ぶことを楽しめる子”だということです。どんな環境でも、自ら考え、探究し、学び続けられる力があるかどうか。それこそが、これからの時代に最も必要とされる力なのです」。
人工芝の校庭で外遊び
「今、この瞬間の学び」を大切に
未来のために学ぶのではなく、今、この瞬間に学ぶことを楽しめる環境を整えること。それが、これからの品川翔英が目指す姿である。
その新たな取り組みの柱となるのが、「体験・探究学習」と「英語教育の強化」、そして「受験対策の再構築」である。品川翔英小学校では、2025年度から「50 の体験 × 100人の 大人との出会い」をテーマに、教科の枠を超えた体験・探究学習(Shouei’s Time)を展開する。その中心にあるのが、以下の6つの体験・探究プランだ。
学びを深める6つの体験・探究プラン
○ 品川から世界へ─地域の歴史や産業を学び、世界とのつながりを考える。
○ 地球から宇宙へ─宇宙の不思議や科学技術に触れ、地球とのつながりを探る。
○ 食の未来を考える─農業や食文化の体験を通じて、持続可能な社会を学ぶ。
○ ドローン・ロボット技術を学ぶ─ 最先端のテクノロジーに触れ、創造力を育てる。
○ 世界に友達を作る─国際交流を通じて異文化理解を深める。
○ 里山を考える─地域活性化や自然環境の保全について学び、社会貢献の意識を高める。
これらの体験・探究活動を体系化し、6つのプランの構築に当たった広報室室長の三本正行教諭は、「体験・探究学習を単なる“イベント”で終わらせるのではなく、継続的な学びにすることが大切」と語る。
「体験・探究学習の最大の目的は、子どもたちの知的好奇心を刺激し、学び続ける姿勢を育てることです。例えば、『食の未来を考える』プランでは、単に農業体験をするだけでなく、そこで生じた疑問を理科や社会、算数といった授業と結びつけ、深く掘り下げる仕組みを作っています。つまり、体験・探究学習は“単発の体験”ではなく、学びの中心に据えるべきものなのです」。
英語教育の進化で世界を身近に
柴田校長は、英語教育についても大きな改革を考えている。
「これからの時代、英語はただの“教科”ではなく、“コミュニケーションツール”として扱われるべきです。私たちは、英語を“学ぶ”のではなく、“使う”教育へとシフトします」。
品川翔英では、1年生からネイティブ正教員2名によるティームティーチングを導入し、授業はオールイングリッシュで行われる。こうした環境の中で、英語を楽しみながら学び、自信を持って英語でコミュニケーションができるようになることを目指す。
さらに、希望者にはカナダでの2週間のイングリッシュサマーキャンプ(ホームステイ)も用意されており、実際に英語を使う体験を通して、異文化理解を深める機会も提供している。
2年生英語の授業(4人で英会話)
イングリッシュサマーキャンプ
小野時英校長
受験を目指す児童へ全力サポート
中学受験を目指す子どもたちには、最高のサポートを提供する。従来の受験対策を進化させ、学びの本質を重視した指導を行う。特に、教員が授業の取り組みを客観的に判断することができる独自の「目標分析表」を用いたフィードバックシステムを導入し、子ども一人ひとりの学習状況を的確に把握しながら、個別の強みを伸ばす。
「偏差値だけを追う学びではなく、子どもが主体的に取り組む姿勢を大切にします。受験勉強はあくまで通過点。大切なのは、そこで培った思考力や学習習慣が、将来の自分を支えるものになることです」(柴田校長)。
未来を切り拓くための種をまく
柴田校長は、品川翔英の未来についてこう語る。「私たちの役割は、子どもたちに知識を詰め込むことではなく、“学び続ける力”を育てることです。今は、子どもたちの心にさまざまな体験という種をまいている段階です。それらの小さな種が、やがて時間をかけて芽を出し、花を咲かせ、それぞれの学びが実を結ぶ。そうして、学ぶ楽しさを知った子どもたちが、未来へと歩みを進めていくことを願っています」。
設立年 | 1948年 |
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学制 | 共学(男女別の枠はありません) |
系列校 | 品川翔英中学校・高等学校、品川翔英幼稚園 |
児童数 | 272名(1学年40名 4年生のみ2クラス) |
授業日 | 週5日制 |
学期 | 3学期制 |
昼食 | お弁当(希望者にはお弁当給食) |
放課後支援 | 小野の子クラブ(19時まで) |
初年度費用 | 1,376,000円(2024年度参考) |
進路 | 系列校進学17% |
転入・編入 | 応相談 |
学校案内 | 学校説明会、入試説明会、授業体験会、入試体験会など HP上でお知らせ |
※上記は2025年5月時点(冊子「スクールダイヤモンド2025」)での情報です。
最新情報は各校のホームページ等でご確認ください。
https://www.shinagawa-shouei.ac.jp/primaryschool/